地と水の絆 〜4
「…騒がしくなったな、いきなり」
空気がいきなり変わったのを感じ、ガルシアが呟く。
自分達の牢屋を見張っていた兵も異変に気付きどこかへ行ってしまった。
「一体…何があったのでしょう?」
メアリィが扉の前に進み出て外の様子を伺う…。
「はあ、はあ…」
ピカードは牢屋の中を走り回っていた。
「…い、一体みんな…どこらへんにいるんだろ…」
走っても走っても横目に入るのは空っぽの牢屋。
「いたぞ!あそこだ!!」
「!!」
正面から兵が走ってくる。
ちらりと後ろを見れば後ろからも来ている。
でもまた捕まるわけにはいかないから…
ピカードは後ろを向きエナジーを発動させる。
『アクア!!』
「う…わ」
同じレムリア人を殺す事はできないから
なんとかエナジーで足止めさせる。
そして正面は…その名の通り強行突破…
『チルド!!!』
その場に兵が倒れて行く。
それを横目で確認し、ピカードはまた走り始めた。
――――――――見つ…からない
また前から兵がやってくる。
しかしさっきの者とは様子が違う。
自分と同じくらいの長さの槍を持っていて…
しかも階級が…高そうに見える。
「すぐに戻りなさい、でないとお前を傷つけなければならない」
その言葉にピカードは返答をする。
「…それで?ボクが”はい”って言っておとなしく牢屋に戻ると思う?」
「戻らせます!!!」
持っている長い槍を構えてくる。
そしてそれをピカードに向かって突いてきた。
ピカードはそのやりを跳んで避け、その上に乗った。
「なっ…」
兵を高いところからいつもの瞳とは違う…何かを哀れんでいるような目で見据える。
「だめなんだ…今ボクはある人達を探してる
だから…見付けるまでは絶対に…戻れない」
「相手がね…同じレムリア人であっても…誰であろうともね」
「!!!」
その兵の目の前に氷の粒が飛び交う。
それはだんだん集まり…一つの物体になっていく。
!!
ピカードは槍の上からヴェールをなびかせ空を舞う。
そして集まった氷の物体を兵に向かって飛ばす。
「わああああ!!!!」
兵は悲鳴をあげて倒れた、それと同時にポケットからカギが落ちる。
ピカードはそれをすかざず拾う。
「予想大当たりってとこだね
やっぱりこの人がここの偉い人だ…」
カギを握り締める…
「どう見てもこれって”マスターキー”だもんね」
そしてピカードはまた走り始めた。
「ねえ、イワン…何か感じない?」
「…シバ?」
シバが唐突にイワンに話しかける。
「これって…エナジーだわ…風が運んでくる
…これ…水じゃないかな?」
「水…あっ確かに感じますね…水のエナ…」
『チルド!』
「!!!!!!!」
誰もがその声に反応した。
その声は…彼らがずっと心配していたものの声…
「いた!!みんな大丈夫ですか!!?」
「ピカード!!」
そして彼らは牢屋での再会を無事果した。
=続く=
第4話です。話…動いたような動いてないような…ですよね。
これの次からやっと動きます。再会後のことですね。4話は…淡白で楽しくないと自分自信思ってます。
でも連載やってれば
そういうこともありますよね?(本当?
ピカも酷い事してます…同じレムリア人だというのに…攻撃しまくりですね。
槍の上に乗ったピカが好評でした。身軽だ〜〜と。
次回5話…私個人的に気に入ってます。まだ投稿してないんですけど。
2003.08.21
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