地と水の絆 〜2
ドォォンッ
爆発音が響く…。
すぐにガルシアは自分の背にピカードを置く。
「ピカード…離れるなよ」
「なっ!!!自分の身くらい自分で守れます!!」
そう言い合いしている間にも目の前では凶器の水が飛び交う。
「勝手なこと言わないで下さい!!ちゃんとボクだって戦えますから!!」
「じゃあ…動け」
すらっ
ガルシアは懐にあった剣を抜いた。
ようやく戦闘モードへ突入すると思われたその時一つの疑問が飛び交った。
三人いたはずのエナジストが二人しか見当たらない…。
後の一人がどこへ行ったのかとガルシアが目で追っている時
一つの悲鳴が聞こえた。
「きゃあああ!!!」
「!!?」
振り向くとそこにはいなくなっていたエナジストと…自分の妹がいた。
「…ジャスミン!?」
気付くとガルシアが通ってきた道に残してきたはずの6人が勢ぞろいしている。
残りの一人のエナジストはジャスミンの腕を後ろに回して捕え、彼女を拘束した。
そして勝ち誇った声で言う。
「動くな、私達がエナジストと言う事はわかっただろう?
動いたら…こいつの命はないぞ?わかっているだろうな?」
ジャスミンもエナジストではあるが
今は両腕を塞がれていて発動する事ができない。
それを聞いたガルシアはジャスミンに怒鳴る。
「何故ここへ来た!?あそこにいろといっただろう!!!!」
その言葉に対しジャスミンは自分の腕を掴んでいる手を振り払おうと抵抗しつつ答える。
「爆発音よ…とても大きな音がしたから…何かあったんだと思って…
それで…駈けつけたの!!!!」
「黙れ!!」
「!!」
ローブの男は掴んでいる腕への圧力を強める。
それに対しジャスミンは少し顔をしかめた。
その拍子にジャスミンのポケットから蒼い石が転げ落ちる。
後ろにいる5人もジャスミンを人質にとられている以上うかつには動けない。
「剣をしまえ、今すぐだ」
「・・・・・・」
ガルシアは抜いた剣を大人しく鞘に収める。
「…オレ達をどうするつもりだ?」
「一緒に来てもらおう…8人揃ってな」
ガルシアは長考を始め、そして結論を出す。
「わかった…一緒に行けばいいんだな…
条件を出させてもらう…オレはともかくみんなには危害を加えるな、それでいいか?」
三人のエナジストはその言葉を聞いて笑みをこぼす。
そしてその内の一人がそれに返答する。
「大した人です。私達に条件をつけるとは…まあいいでしょう」
そういって三人のエナジスト達はまた空間を裂き
異空間を作り上げる。
「こいつに入るんだ、8人全員な…行き先は…」
―――――――――――レムリアだ
「レムリアに?何故…」
ピカードがその言葉に驚き呟く。
「ついてくればわかる、”レムリアの人間”よ」
「!!!!!!!?」
一人づつ開かれた異空間へ詰め込まれて行く。
その中ピカードは一人のエナジストと向かい合っていた。
「な…なんでボクがレムリア人だと?」
驚きの表情を隠せない…
「今は教えられない、来ればいい…私達の命に従えばそれでいいのだ」
その場にピカードと一人のエナジストのみ残される。
「さあ、入れ」
「・・・・・・」
ピカードはその異空間へ足を踏み入れた。
先ほどジャスミンが落した蒼い石を手に握り…
そして彼らはレムリアへと向かう事になった。
=つづく=
イラがなかったほうが良かったと思うのは私だけ?第2話は本来1話の中にはいっていた物なので
短くなってるんです。始めは絵もありましたが引っさげました(^^)
連載第2話…レムリアです。レス見てるとみなさんいろんなところに目をつけてますね。
黒いローブの男・・・エナジー・・・レムリア人捕えるのにレムリア行くとか・・・あとあれ、ジャスミンの落とした蒼い石。
どれもこれも関わってくるはずです。なので気長にお待ちを〜。
誰も待ってないって・・・?わかってるさ、それくらい〜〜。
2003.08.17
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