Sample Gallery

僕らは数多の世界を巡って「物語の箱」をまた開いていく
民族調・ファンタジー物語音楽アルバム
12曲封入(ジャケットフルカラー16p)

Presented By らずりP



Infomation

このサイトは民族調・物語音楽アルバム「Story Box」シリーズ7作品目「Story Box -幽遠の闇-」のライナーノーツ(あとがき)になります。

各アルバムの略称


「Story Box」→初代すとぼ、初代
「Story Box -時-」→すとぼ時
「Story Box -幻樹の森-」→すとぼ森
「Story Box -真紅の書-」→すとぼ味噌(収録曲2曲目の仮名称が味噌だったため)
「Story Box -追憶の水-」→すとぼ水
「Story Box -流転の光-」→すとぼ光
「Story Box -幽遠の闇-」→すとぼ闇

※なお、前回すとぼ光のライナーノーツはこちら(全体公開)

繋がってる話も多いですが、基本1曲完結なので好きそうなところから聞いてみてください!

※以下、すとぼ闇の収録曲に関するネタバレしかありません。
※聞く前にネタバレから入りたい人は先に見てもらっても構いません。
※おすすめは、まずは何も見ずに聞いて、
 その後にこのライナーノーツを見てもう一度聞くなり歌詞を振り返るなりする、です。
※なお、考えていたこととか思ったことをメインにかいてますが、聞いた人の数だけ物語があると思ってるので
 楽曲自体はお好きに解釈ください。
 

00.全般


よく、間に合った!!!!絵も曲も、と相変わらずの作業量でしたが、
途中、「これ、でるの?」って思ってました。本当に思ってました。
気が付いたらちゃんと12曲揃ってましたし、絵も全部書ききってましたし、
調声も総勢30名やってましたし、やれば終わっちゃったなあという感じではあります。

途中ジャケの絵の枚数を数え間違えてて、急遽表題曲が2P→1Pになったり、
見開きとか繋がりの曲を考えてたら地獄のような曲順が生まれたりとか(とある魔女→雨→終わりゆく)
相変わらず創作は生き物だなと思いますが、色々パワーアップした作品になったと思うので
是非見て、聞いていただけたらとても嬉しいです!!


01.Story Box -幽遠の闇-


種別:派生(シリーズ:表題)
関連楽曲:全シリーズ表題曲(繋がってはないですが)

今年の正月くらいにいそいそ書いてた表題曲。
いつもは表題曲ってそのアルバムに収録されている楽曲を俯瞰的に捉えるように
歌詞を書くんですが、今回は少しだけ違います。
というのも、今回の表題曲、いつもの表題曲なら単体なのですが、今回対曲があります。
ええ、「永遠の賢者」ですね。賢者様が見ている世界も表題リンレンと同じようなものなのです。
その世界への関わり方が異なっているだけで。
(「永遠の賢者」の話はまた後程!)

表題曲の歌詞をかいたのは収録楽曲が揃うか揃わないかの瀬戸際の時で
(最後まで作詞してたのは色無だったと思うのでそれが始まった頃だった気もします)
この時はまだサブタイトルも決められてませんでした。
ただ、まあ、並べてみてみると、前回は「流転の光」で「死しても廻り還る」という感じがすごくしたのに
今回はそのまま落ちてるイメージが強い曲が多いので、闇にしました。
「幽遠」といっているのは、どこか遠くで、そういう物語もある(現ではなさそう)、という
遠目から見た物語、みたいな意味でつけてます。


02.ユメノヒト


種別:新(夢)
関連楽曲:-

初出は2022年夏に開催された「無色透名祭」の際に投稿したワンコーラスです。
厳密には2021年時点ではほぼ歌詞なしフルコーラスは通っていたのですがそのままになっていた1曲。
結構2番後の間奏が気に入ってたりします。自由にピアノ叩いた結果ではありますが!

Twitterにもかいたんですが「無色透名祭」の時とミックス違ってて面白いので聞き比べてみるのもアリかもしれません
「無色透名祭」版
なお、この曲かなり珍しいんですがキャラデザ先の曲だったりします。
正確には大分前に書いた落書きがあって、この曲がフルになって、2つが紐づいた、という感じ。
人外はいいぞ~。リンちゃんの正体は歌の中でわかると思うのであえて補足はしません。
絵を書き起こす前からイメージがふわふわピンクだったのでルカさんとかワンチャン?と思ってた時代はある。
初期キャラデザがこちら。
「ユメノヒト」の元になった落書き

仮名称は「ピアノ笛」。ピアノと笛をメインに添えたかったのと、ピアノでどうしても入れたいリズムがあって
それをきっかけにできた曲です。珍しくサビがサビっぽい曲なのでちょっと嬉しいです!
(らずりPはサビメロ書くのが苦手です)

歌はSweetリンちゃん。妖しく人を誘って欲しい、というところから。
この妖しさってPowerよりはSweetの方が出るかなと思い!なお、V4Xだと少し甘さが出る気がするのでV2が歌ってます。
ウィスパーは調声がめちゃくちゃ大変なのですが、どうしてもこの子に歌ってもらいたかった!

アウトロですが、「無色透名祭」の時は笛が2本だったんですが1本増えてます。
めちゃくちゃわかりにくいのですが『Recollection -リコレクション-』のアウトロのメロディが追加されてます。逆輸入。


03.カルテットキャット


とうとうアナザーアリスの世界にチェシャ猫が現れた!ということでネコ曲。
4匹でやかましい。Jの胃が心配になるレベル。(歌の中でも普通にからかわれてる)

ついでにめちゃくちゃわかりにくいですが、ボーカルは下記です

ハートリンちゃん(V4X)右
ダイヤリンちゃん(V2)左
クラブレンくん(V4X)右
スペードレンくん(V2)左

全員Powerです。V2とV4Xが結構違うので頑張ればわかるかも?
リンレンもそれぞれ左右に分けてるので聞き分けるのはそんなに難しくない、はず!

なお、元々は「深夜の2時間DTM」で書いた楽曲です。書いてた当初は絶対歌にならないと思ってたんですが
歌詞書いてみたら歌になったし、ものすごい歌詞量になったし、なんなら結構頭から離れない曲になった気がします。
【深夜の2時間DTM】5/19 お題:「怪しい取引現場をイメージした曲」

「アナザーアリス」というシリーズ自体、私が「不思議の国のアリス」をあまり知らない中で始まったシリーズで
マッドハッター初登場の「アナザーアリス -狂ったお茶会-」もほぼマッドハッターという名前だけで曲を書いてるんですね。
今回のチェシャ猫も似た感じです。本来の「不思議の国のアリス」とは役割も立場も異なっていると思いますが
私の思うチェシャ猫はこんな感じになりました。
…不死性がマッドハッターに近いものを感じるので、性質は悪そうです笑。

歌詞カード「あなたにも隔てられはしない」は誤字です!!!


04.永遠の賢者


前作すとぼ光に収録してる「古の賢者」の時点で構想があったもの。

当初は「古の賢者」の最後の「閉じられた世界で~」あたりから歌詞が全然違ってて
この部分に「伝承の証人」のリンちゃん(=表題リンちゃん)がふわっと出てくる、みたいな話でした。
(何故リンちゃんなのか、は対曲としてレンくんを考えてたからなんですが、そちらは形にもなってないです)
ただ「古の賢者」の時点ではあくまで「世界を悲観する賢者様が見方を変える」に留めてます。
1曲の中で風呂敷を広げることないなと。

その後「深夜の2時間DTM」のお題が「時計をイメージした曲」だった時に「これは」って思いました。
その時のFANBOX記事にも書いてるんですが、その時点でこの曲が歌になるときには賢者様に捧げようって思ってたんですね。
元々は笛が2本追いかける曲だったのですが、その内1つが賢者様の歌パートになったので
1本自由に動いてる笛パートが終始いる感じです。
【深夜の2時間DTM】3/13 お題:「時計をイメージした曲」
当時のFANBOX記事

賢者様が見ている世界は表題リンレンととても近く、かつ表題リンレンも賢者様も物語の登場人物の一人です。
動と静という感じ。でもどちらも自分達の物語以外に干渉はしない。
「物語の箱」という世界を理解した上で、溢れる物語を見守るのが賢者様で見届けるのが伝承の証人かなあ。

なお、2番後あたりから「古の賢者」のメロディが出てきます。2番後の間奏がAメロ、その後のBメロにBメロ。
「古の賢者」のライナーノーツにも書いたと思いますが、チェロ=賢者様、バイオリン=歴史の旅人の少女、です。
なのでこのタイミングまではバイオリンは出てこず、少女ちゃん登場タイミングでバイオリンが出てきます。
アウトロはチェロとバイオリンで二重奏です。
賢者様が歴史の旅人の少女を受け入れた(=「古の賢者」の最後)イメージです。


05.風鳴きの丘


元々は架空のRPGコンピ「Epic RPG IV」に寄稿したダンジョン曲「風鳴きの丘」です。
5拍子&風モチーフ、というところから、いつか歌にするならイゼルカに捧げようと思ってましたが
どう考えても歌もののメロディではないな???とずっと思ってました。
今回作詞を向き合って、色々難航はしましたがちゃんと歌になったことに安心している1曲です。
Cメロがすごく気に入ってます。

にしても、アンヴィエやエルノアだけでなく、イゼルカもわりと「緑の守護至上主義」なのか?と思うと
あの精霊の森は過保護の集まりだなという気もしてきます。
エルノアはすとぼ水で出てくるキャラですが、「創世の川」という昔から精霊の森にいる精霊です。
なんならイゼルカが精霊の森まで飛んできたと思うと、精霊の森歴は相当長い気がする。
ついでにイゼルカは純粋な精霊でアンヴィエやクレディス(「終わりゆくもの」で出てきてます)は
元々違うものから精霊へと変化しています。
(今回出番ないですがリーダリアっていう星ちゃんもいます。星ちゃんは元々は宝石です。すとぼ水参照)

更に補足しておくと、精霊の森を目指す人が思う「宝」と精霊の森が想定している「宝」は異なっています。
精霊の森にとっては人が精霊の森を訪れることは歓迎すべきことです。
それは我らが「緑の守護」が永遠であるためには糧が必要だから。
人は単純に願いが叶うとか宝が手に入るという魂胆で森を目指し、森で終わります。

イゼルカのイメージが2人で1つ、かつ感情の起伏が少ない子、というイメージなのですが
Cメロの後に出てくる「いつしか仲間が増え今に至り」というのは
2人だけだった世界に色が増えたみたいで、なんだか微笑ましいなと思います。


06.色無 -イロナシ-


種別:新(色無)
関連楽曲:-

元々は「無色透名祭」で何か3拍子民族調を書き下ろさなきゃ!!という危機感からかいたメロディです。
(その時手元に「ユメノヒト」のフルだけしかなかったのと、無名で出すなら、4拍子じゃなくて3拍子がいいかなと思ってた)
ただ、その時はメロディとコードだけ書いて力尽きて、今回完成に至りました。
作詞が全然出てこなかったんですよね。イメージとしてはずっと「ケモミミかきたい」って思ってたので
そういう子達が出てくる楽曲、くらいしかふわっとイメージがなく。
なので、ユメノヒトほどではないですが、この曲もわりとキャラデザからスタートしてます。

今回のすとぼの中では編曲が相当難航した曲かなと思います。
というのも、「リーダリアの星」でも似たことやったんですが、
今回は「普段使ってる楽器を使わない」という縛りで音選びしてます。
普段は音域が広めの楽器を使うことが多いのですが、今回そういうわけにもいかず、
音域との壮絶なバトルを繰り広げたり、そもそも帯域が近くて整理するのにあたふたしたり。
最後の転調で下に下がってるのも使用楽器の都合です!

物語自体は大分悩みに悩んだ結果、「色のない世界」の話になり、
(まじで全然歌詞イメージがつかなくて、落とす可能性もある曲でした。
 余談ですが歌詞イメージが出てこなくて、今回のアルバムから落ちた曲が1曲あります……)
モチーフが決まったので1番はすんなりかけたんですが2番が決まらず、
なんなら2番は一度書いて丸々かいて没にしてる、という状態だったり。
よく黒くんが登場できたなって思います。どこから降ってきたんだか。

この色無に出てくる色を付けるリンレンは多分そんなに頭はよくなくて、
色がないからつけていく、それが役目、くらいしか思ってない。
なので、得体のしれない黒君に対しても、詳しいことを考えずに「友達になろうよ」なんですよね。
事実として、黒くんの足元から色が消えてるけど、それを迎えてしまうあたり、
純粋なことはいいことだけど、本当によかったの?とは思います。

また、最後の架空言語部分の訳をかいてないのはあえて、です。
(今回の為に生まれた単語もあるので翻訳は出来ないと思います)
いつか紐解く日が来るかも?と思ったり、そもそも翻訳内容を変える日も来るかも?とぼかしてます。
もし「色無」に続きの曲が来るときには、この架空言語部分をどう拾うかを考えたいなあと思います。
ついでに最後の架空言語歌ってるのは黒くん。


07.とある魔女の話


種別:派生(シリーズ:メモリア&鳥籠)
関連楽曲(主に):魔女の少年 -寂寞の二人-、海辺の町、少女二人(追憶の水)他

いつかはかかなきゃ、って思っていた魔女の母親の話。
「魔女の少年 -寂寞の二人-」では鳥籠リンちゃんを連れてきて、
「海辺の町、少女二人」では人間(メモリアリンちゃん)を助けて、その後に命を落としていることが描写されています。
楽曲を書き始めた時は「とうとうここまで来てしまったか」と思ったりしました。

これまで謎だった「鳥籠リンちゃんは何故魔女一家に迎えられたのか」の一端も今回入れました。
これも色々説を考えていたのですが、ようやく行きついたかなと。
(一時期、メモリアリンちゃんと姉妹説もありました……笑)
次に魔女シリーズの楽曲をかくなら(かくなら)、今度はここの掘り下げだと思います確実に。
風呂敷広げてそのままになった感は、ある…!けど構想はなくはないので、まあ、いつか!
問題の差し入れは色々悩んだんですが、魔女の少年と鳥籠リンちゃんは絶対に口にしないものにしたくて
ワイン的なものにしてます。あくまでターゲットはピンポイントで魔女の母親。

魔女の少年は「魔女の少年 -寂寞の二人-」で語られていますが、とにかく人の心がない。
それは魔女が人間に迫害されて、魔女は人間にやり返していることから。このお兄さんも普通にやり返してるので。
それをきっと母親はよしとしなかっただろうなと。
…結果、『その手段』はよかったのか、というのはあります、めっちゃあります。
でも、その結果魔女の少年の心を少しでも救えたのであれば、家族の心を救えたのであれば、
罪が1つ増えるくらい、という感覚なのかも。
魔女の少年は誰かを受け入れることに戸惑っていたけど、「他の人間とこの少女は違う」と理解してからは
ちゃんと少女を家族として受け入れています。自分も兄だとちゃんと自覚してます。
そんなに長い期間ではなかったと思いますが、心穏やかに過ごせた日々があったと願いたいです。

あと、怪我をした少女の名誉もあるのでいいますが、差し入れはあくまで持たされただけであって
魔女母を狙ったわけでは全然ありません。
その懺悔の歌が「魔女と絵描きのメモリア」だったり「海辺の町、少女二人」で語られます。
この少女はメモリアに出てくるリンちゃんですね。

また、めちゃくちゃわかりにくいのですが、
アウトロで「魔女の少年 -寂寞の二人-」と「雨が降るまで」が鳴ってます。
魔女母から最後の魔女へ、という意味で魔女の少年の曲を詰めたんですが、
その後に待ち構える「雨が降るまで」は正直誰もが迎えたくなかった曲ではありますよね……。
今回の曲が3拍子で他の2曲が4拍子なのでかなーーりわかりにくいと思います!


08.雨が降るまで


種別:派生(シリーズ:メモリア&鳥籠)
関連楽曲(主に):魔女と鳥籠、魔女の少年(真紅の書)、
         魔女の少年 -寂寞の二人-(追憶の水)他

すとぼ味噌収録曲「魔女の少年」の2番で散りばめていたフラグの回収です。
魔女達って悪いことしてるっていう自覚があるんですよ。雨をもたらさないのもその1つ。
(「魔女の少年」にある「この災厄は魔女のせいだと 感のいい人々は噂する」ですね)
それでも、魔女の少年は鳥籠リンちゃんに出会った以降は人を殺めることを止めていたと思います。
(そこらへんの話はすとぼ光「魔女と絵描きのメモリア」参照)
そして、魔女というものを終わらせることが鳥籠リンちゃんを守ることにも繋がると考えている。

物語は二人残された魔女の家を人間が襲うところから始まります。
すとぼ味噌収録曲「魔女と鳥籠」でも「お前達魔女がいるから様々な災いは降りかかるのだと」と言っているように
人間は雨が降らないことの原因を魔女だと考えており、実際雨を止めているのは魔女です。
(悪いことは全て魔女のせい、ということの方があってるかもしれないですが、実際止めているのは魔女なので間違ってない)

雨をもたらさないための契約は魔女の少年が行っており、「雨が降る」ということはつまりそういうこと。
「きっと雨が降るだからそれまで何も言葉にしないで」は「全てが終わるまで(=魔女が終わるまで)は喋らないで」ということ。
処刑されるその場に少女がいたら、少女さえも巻き込まれる可能性だってある。
だから魔女の少年は魔法をかけた。
勿論、そういうことをされてもお構いなしに魔女の少年に従わないという選択肢も鳥籠リンちゃんにはあったと思いますが
あの子はなんだかんだ聡いので、おそらく困らせないためにもそれはしなかったと思います。結末はわかっていても。

楽曲の話をすると、1サビ後の間奏が「魔女と鳥籠」がまんま流れてます。
あと、炎の音を入れなかった私を褒めて・・・・・・・・・・・・・・・・


09.終わりゆくもの


種別:派生(シリーズ:森)
関連楽曲:リナリア -在りし日の願い-、白き翼の君へ(流転の光)、
     アンヴィエの水、クレディスの鳥(幻樹の森)他

この曲で一番難しかったのはV2Serious&V2Seriousの同じDB同士の歌ということ!
左に旅人レン、右にアンヴィエを持ってきて、旅人レンのGENを気持ち下げてます。
比べるとアンヴィエの方が元気そうだなっていう……笑。
今まで同じDB同士だけの歌って案外なかったんだなって今回思いました。

楽曲としては「リナリア -在りし日の願い-」「白き翼の君へ」の続きの曲。
アンヴィエは森に辿り着いたものを最期へと誘うのでその時の話です。
リナリアでは寝込んでたレンくんはリンちゃんを追って旅に出るわけですが、
その頃にはリンちゃんは既に精霊として新たな生を受けている。
(「白き翼に寄り添うは」参照。ここで一度終わってます)
リンちゃんは新たにクレディスとして、森の為に愚かな人間を導く鳥の精霊となるわけですが
そこでレンくんととうとう出会い、そして導いた、それが「白き翼の君へ」です。
すとぼ光のライナーノーツに書いたような気もしますが、
レンくんはクレディスがかつてのリンちゃんだと気づいている。逆にクレディスには人間だった頃の記憶はない。
彼の望みは彼女の側にいたい、ただそれだけ。森はそれを叶えますね。森に辿り着いた霊は森を漂うので。

この曲の途中でクレディスが出てくるんですが、このセリフがレンくんとの邂逅の前なのか後なのかで
捉え方が大分変わってくるんですが、それだけで曲をかけそうなくらい胸がきゅーーっとなります。

なお、ライトモチーフとしては「白き翼に寄り添うは」が思いっきり入ってます。
あの曲はリンちゃん(クレディスになる前)が森に辿り着いた結果、終わりを迎える曲なので。
アンヴィエが彼の為に最後何をしたのか、は敢えて何も書いてないですが、色々想像してみてください。

それと、彼女の名前は今回も入れることはできずでした…!一応名前はついてるのと名前の由来は決まってるので
今回はそれを入れるだけにとどまった。ついでに月は月でも「リナ」ではないです。
あくまで「月を意味する名前」でこれは今までのすとぼに出てきている言葉です。

なお、この曲、CD入稿後に気が付いたのですが1か所ノイズが入ってしまっているので
ここに音源を置いておきます。

https://elazuri.sakura.ne.jp/info/stb7th/■■■■■.zip
■■■■■=最後の歌詞を全てローマ字にしたもので!
(例:「流れ行く霊は」→nagareyukutamashiiha)



10.ストーリーキラーⅡ


種別:クロスオーバー(ストーリーキラー&アナザーアリス)
関連楽曲:ストーリーキラー(追憶の水)、
     アナザーアリス(時)、アナザーアリス -狂ったお茶会-(幻樹の森)、
     アナザーアリス -セカイの創まり-(真紅の書)他

何故か待望されていた「ストーリーキラー」と「アナザーアリス」のクロスオーバー。
「ストーリーキラー」を書いた時にはその構想は全くなかったので
みなさまの反応で生まれた曲といっても過言ではない。
(でも「ストーリーキラー」だけで派生アルバム作ろうかなと考えてた時代はあります)

貝殻の少女ちゃん→V2Power、熊さん→V2Power、J→V2Serious、アリス→V2Sweet、ハッター→V2Power(オク下)という
いずれも過去曲からの登場なのにDBが全く被らずに5人が歌うというかなり珍しい曲です。
「ストーリーキラー」の時よりは貝殻の少女ちゃんと熊さんが一緒に歌ってる部分が多くて
1人でふふっとなります。なんだちょっとは近づいたじゃん。

「ストーリーキラー」は童謡「もりのくまさん」に出てくる少女と熊の二人が
物語の枠を超えて、なんなら物語を壊してその世界から飛び出しています。
決められた物語なんてたくさんだと。
変わって「アナザーアリス」は何度も繰り返す物語(=アリスが望む限りなくなることのない世界)という
両極端にある物語なんですよね。
「アナザーアリス」に出てくるアリスの他にJもハッターも違った意味で永遠を望む。
「永遠」なんていう言葉死ぬほど嫌いな「ストーリーキラー」組はそんな物語は壊したい。

ハッターがJをけしかけて、1人「ストーリーキラー」組と対峙しているところに、アリスが合流して話が進むわけですが、
きっとその時に二人がアリスに切りかかったとしてもアリスが倒されることはなかったと思う。
アリスの「物語は終わらない」という意志が2人に負けるわけがない。
…となると、ハッターがそれを知らないわけもなさそうなので、Jをけしかける理由ってないのでは…?笑

なお、「アナザーアリス」の世界で壊す役目はJが担っているだけに、
ストーリーキラー組に誘われる可能性があるのは間違いなくJだと思います。
それでも今回はちゃんととどまったので、えらいえらい。

この曲は「Recollection -リコレクション-」のTr4の2曲目に入れてる曲です。
2022年秋にはちゃんと作詞も含めフルコーラスになっていた曲でした。
ピアノアレンジ版も結構いい感じなのでりこれくしょんもどうぞ!
Recollection -リコレクション-


11.mitten auf der Reise


種別:派生(シリーズ:シリーズ)
関連楽曲:REISE(初代)

REISEシリーズの6曲目。前回すとぼ光は実は7曲目です。
2014年くらいに打ち込んだMIDIが元なのですが、明るい曲になると筆が全然進まない事象に苛まれて、形になってませんでした。
今回、入れる予定はそんなになかったのですが、とにかく前段の曲達がひたすらにひとのこころがないので
「タスケテ!ち、長調を!」と急遽この曲がエントリーになりました。
話もシリーズリンレンが旅をしている中で幼い兄妹に出会う、というほのぼのとした旅の一幕なので
頭を空っぽにして聞くには丁度いい1曲だと思います。

シリーズリンレンがなんの懸念もなく伸び伸びと旅をしている話って、そこそこ曲数あるわりに「REISE」だけだったので
ようやくこれで無事+1されました。もっと二人には色んな旅をして欲しいです。
いつかこの幼い兄妹が旅をする話も出てきたりするのかなあ。その前にREISE組の新しい話を書きたい気もします。


12.Story BoxⅢ


種別:アレンジ
関連楽曲:Story Box -追憶の水-(-追憶の水-)、Story Box -流転の光-(-流転の光-)

4月入った時点でプロジェクトファイルも作ってなかった1曲。
というのもオケ版作る時って既存プロジェクトファイルから編曲を開始するので
作り始めたらなんとかなるだろうと思ってずっと置きっぱなしになってました。

楽曲自体は「追憶の水」「流転の光」の表題曲のオケ版です。
出だしはあえての「Story Box」表題です。全ての表題曲のモチーフを入れようかとも思ったのですが
とっちらかったのでそれは没に。
イメージとしてはオーケストラで演奏ができる感じ、オケ楽器以外は使わない、という縛りでいつも作ってます。
ストリング何本いるんだっていうくらいストリングはましましです。

一番苦労したのはすとぼ水の出だしとすとぼ光の出だし。
すとぼ水の出だしは低音の喧嘩が収まらず、すとぼ光はスネアの音量が決まらず。

オケ版音源ってホルン入れるとめっちゃテンションあがります!

あと今までこのオケ版って2曲共ありがたいことに歌ってもらってるんですが
この曲は音域が天元突破したので難しいかなあって思います笑。

なお、一応解説しておくと、

※すとぼ水
大地を守る歌声は→大地の歌姫
始まりの森にも響くだろう→創世の川 -Elnor-、夜空のコランダム(★森シリーズ)
赤い月は悪魔を狂わせど→人に恋い焦がれた悪魔の詩 -C-
彼は彼の道を歩み続ける→『0』が至るは夢

物語に生きることに飽きても→ストーリーキラー ★
分かちた世界はまた出会う→陽月の湖
懐かしき歌が聞こえるなら→歌姫の詩 -Side.T-
それは誰かを癒す力になろう→魔女の少年 -寂寞の二人-、海辺の町少女二人(★魔女シリーズ)

※すとぼ光
愛しき国の為に一振りの剣を手に→緋翠の剣Ⅱ
大切なものを守るためにその道を選んだ→魔女と絵描きのメモリア(★魔女シリーズ)
願うは君と過ごした穏やかな日々→リナリア 在りし日の願い-、白き翼の君へ(★森シリーズ)
君の為に答えを此処に示そう→fraus(★森シリーズ)

賢者は嘆く、傷つく世界の全てに→古の賢者 ★
道化師は求める、愛しき主の隣を→アナザーアリス -帽子屋と道化師-(★アナザーアリスシリーズ)
いつかに思いを馳せて、一つ心に決めて→Die Reise ohne dich(★REISEシリーズ)
世界は包まれる、色鮮やかな光へ→花咲かぬ大地プラムリア、笛を吹く少年 -Lore-、花と舞う少女 -Flow-、花咲く大地プラムリア

となります。
★がついているのが今回のすとぼ闇に関連してる楽曲です。
今回すとぼ光に関連してる曲多めです!